沖縄コンベンションセンターは、沖縄最大のMICE施設として、会議や展示会だけでなく、舞台芸術やエンターテインメントにも幅広く活用されています。
その中核を担う「劇場棟」は、プロ仕様の舞台機構・音響・照明を備えた本格的なホールで、演劇やコンサート、バレエ等の舞踊公演、式典など、多様な演出に対応が可能です。
本記事では、劇場棟の利用を検討されている主催者の方に向けて、
- 舞台・客席の詳細スペックや収容人数
- 公演運営にあたっての注意点
を体系的に解説します。
さらに、舞台図面や設備利用の資料も紹介し、企画段階から当日の運営まで役立つ情報を整理しました。劇場棟でのイベント開催を検討する際の基礎資料としてご活用ください。
劇場棟の場所とアクセス方法

劇場棟のある「沖縄コンベンションセンター」は宜野湾市に位置し、那覇市中心部から車で約30分、那覇空港からは約40分と、県内主要エリアからアクセスしやすい立地です。名護市内からも約90分で到着できます。
参考:Googleマイマップ|沖縄コンベンションセンターまでのルート(2025/10/1作成)
公共交通機関では路線バスの利用が便利で、最寄りの「コンベンションセンター前」バス停から徒歩すぐ。参加者への案内もしやすい立地です。
またタクシー利用の場合は、那覇市中心部から約3,000円、那覇空港から約4,000円が目安となります。
出典:沖縄コンベンションセンター 公式HP|交通アクセス(2025/9/23参照)
敷地内での劇場棟の位置(Googleマップ・案内図)


劇場棟は、沖縄コンベンションセンター敷地の西寄りに位置します。
来場者は正面玄関横の出入口から、主催者や関係者は専用の搬入口や通用口を利用する形で、スムーズに会場へ出入りできます。
駐車場・バス停・レストランとの位置関係

劇場棟は、駐車場・バス停・レストランのいずれも短距離でアクセスできるバランスの良い位置にあります。
- 西南側には第3駐車場が広がり、来場者用として利用されるほか、通用口とも近いため関係者用駐車にも便利です。
- 正門を出て東、名護方面に進んだところに「コンベンションセンター前」バス停があります。
バスを下車したら正門を入り正面玄関に向かって左手が劇場棟です。(徒歩約3分) - 北東側にはレストランがあり、劇場棟からすぐに立ち寄ることができます。
劇場棟の基本スペックと設備一覧

ここでは劇場棟の基本情報を押さえておきましょう。
舞台の大きさや客席数など、イベントの企画に直結するポイントをまとめました。
客席数・舞台・残響・付帯施設・空調について
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 客席数 | 1階:1,027席、2階:466席、3階:216席 (合計:1,709席) |
| 舞台面積 | 間口18m × 奥行18m、高さ10m(側舞台125㎡) |
| 搬出入口 | 巾4.85m × 高さ3.5m (両開き) |
| 舞台機構 | 小迫り2.7m × 1.2m、オーケストラピット |
| 残響時間 | 舞台反射板2.1秒、舞台幕1.8秒 |
| 楽屋 | 大楽屋2室(50㎡)、小楽屋5室(16㎡)、 楽屋控室1室(16㎡) |
| リハーサル室 | リハーサル室1室(160㎡)板張り、 休憩室1室(16㎡)畳 |
| 空調 | 中央空調(冷水供給 350VST)ビル用マルチエアコン、冷暖房対応 |
図面PDF/画像、閲覧方法
沖縄コンベンションセンター 劇場棟の平面図(PDF)などは以下のリンクからダウンロード・閲覧が可能です。
劇場棟のレイアウト・使用例と実績

劇場棟は、舞台機構や音響・照明設備を備えた本格的なホールとして、多彩なイベントで活用されてきました。
ここでは、劇場棟の主な使用例や開催実績を取り上げ、具体的な活用シーンを整理します。
過去の主なイベントジャンル(公演内容など)
- 演劇・舞台公演
- 宝塚歌劇をはじめとする演劇、ミュージカル、バレエ公演など、本格的な舞台芸術に対応
- コンサート/音楽イベント
- ピアノ演奏会、ライブコンサート、合唱コンクールなど音響設備を利用した音楽イベント
- 式典/表彰式
- 学校や企業の式典、表彰式、開会式・閉会式など、フォーマルな催事
- 講演会/セミナー
- 大規模講演や講師を招いたトークイベント、落語の独演会など
- 映像上映/シアターイベント
- 沖縄国際映画祭など、スクリーン・音響設備を活用したイベント
舞台・座席の配置

客席は1~3階あわせて最大1,709席を収容可能。オーケストラピットや花道を使用する場合は座席数が変動します。
出典:沖縄コンベンションセンター公式サイト|劇場座席案内図(PDF)(2025/9/23参照)
一般席のほか、ステージに近く、視界や音響環境が優れた特別席30席、小さな子ども連れの来場者向けに設置された母子席が24席が用意されています。
また、客席両側と舞台背面に大きな開口がとられ、東シナ海を臨む外の景色や自然光を舞台に取り入れる演出が可能です。
搬入・搬出時の動線と注意点

劇場棟での公演や舞台制作では、音響・照明機材や大道具、楽器などを効率よく搬入出することが重要です。
沖縄コンベンションセンター 劇場棟には専用の搬入口が設けられており、舞台裏へのスムーズなアクセスが可能です。ここでは搬入口のサイズや位置といった基本仕様を確認しておきましょう。
搬入口の位置/高さ制限/台車の動線
劇場棟では舞台裏に幅4.85m×高さ3.5m(両開き)の搬入口が設置されており、搬入口のすぐそばまで車両が乗り入れ可能となっています。そこから直接舞台裏へとアクセスできるため、搬入がスムーズに行えます。
次に、地図で正門からの搬入経路を示しました。

劇場棟の搬入口へは、正門を入って左手の「第2駐車場」「第3駐車場」脇を経由するルートとなります。
駐車場との位置関係

沖縄コンベンションセンターには、施設周辺に4つの駐車場(合計450台駐車可)が整備されています。劇場棟に近い順に以下の通りです。
- 第3駐車場(102台)
- 第2駐車場(178台)
- 第1駐車場(133台)
- 第4駐車場(37台)
いずれも無料で利用可能ですが、イベントごとに駐車場の割り振りが決められるため、主催者は事前に案内スタッフと調整する必要があります。
利用する際の順守事項(利用時間等)
施設全体の基本的な使用時間は最大で午前9時~午後10時までの中で事前に申請した時間のみとなります。
会場の設営~撤去まですべて上記の時間内に含むことを考慮のうえで、利用申請を行うようにしましょう。
また搬入出の際は、大道具や舞台セット・楽器などを運ぶ際に出入口や会場設備に接触して損傷を与えないよう事前に養生を行い、十分に注意して作業にあたるようにしましょう。
附帯設備・備品・控室について

劇場棟の利用にあたっては、舞台寸法や残響特性、付帯設備、さらには出演者やスタッフ向けの環境まで把握しておくことで、計画段階から当日の運営をスムーズに進めることができます。
ここでは劇場棟の設備や備品について整理してご紹介します。
トイレ・楽屋・リハーサル室

劇場棟は、1~3階それぞれにトイレを完備しており、1階には多目的トイレが2カ所あります。
建物南側には大楽屋2室・小楽屋5室が設置され、シャワー室や休憩室も一か所にまとめられているため、出演者やスタッフが効率よく準備できます。
また、隣接するリハーサル室へのアクセスも良く、舞台前の準備がスムーズです。
さらに、同じ建物内の会議場C1・C2は、事務局や来賓向けの控室として利用可能で、専用の給湯室・化粧室も備えています。
舞台寸法・舞台機構・音響面について
劇場棟の舞台は間口18m・奥行18m(LHピット※1 使用時15m)の広さを確保し、側舞台125㎡を含む余裕あるスペース設計です。
会議利用からクラシックコンサート、オペラ公演まで幅広いジャンルに対応できる音響・照明装置を完備。
さらに、花道や鳥屋※2 の設置にも対応しており、演出の幅を広げられます。
舞台機構としては、小迫り(2.7m×1.2m)や、オーケストラピット(前後2分割可能)を備え、舞台・ピット・客席のいずれとしても活用が可能。演目や会場設計に応じて柔軟にレイアウトできます。
音響面では、用途に応じて音響環境を調整できる設計が大きな特長です。
残響時間(500Hz空室時)※3 は以下の通りです。
- 舞台反射板使用時…約2.1秒(クラシックコンサートやオペラに適した響き)
- 舞台幕使用時…約1.8秒(演劇や講演会など言葉の明瞭さが重視されるイベントに最適)
演目に合わせて調整できるため、幅広いジャンルのイベントに対応できる柔軟性を備えています。
- 1 舞台前方に設けられた、オーケストラピットや昇降床を含むスペースのこと
- 2 舞台両側に設けられる小部屋で、出演者が出番を待ったり小道具を置いたりする場所
- 3 一般的なクラシック専用ホールは残響時間が2秒前後、演劇ホールは1.2~1.8秒程度
貸出備品の例
沖縄コンベンションセンターでは、イベント運営に必要な備品のレンタルができます。
劇場棟での主な貸出備品をまとめました。
| 備品名 | 保有数 | 利用料 |
|---|---|---|
| 司会者台* | 1台 | 1200円/台 |
| 指揮者台 | 総数5台 | 350円/台 |
| 譜面台 | 折りたたみ式/固定式 各80台 | 120円/台 |
| 音響反射板 | 1台 | 4,500円 |
| プロジェクター | 1台 | 60,000円 |
| マイク | 総数42本 | 800円/本 |
| 常設照明 | サスペンションライトボーダー スポットライト他 | 1,200円~(種類による) |
| バーライト | 50台 | 650円/台 |
出典:沖縄コンベンションセンター 公式HP|備品利用料金(2025/9/20参照)
より詳細な品目、金額等については「沖縄コンベンションセンター|利用の手引き(PDF)」P46~(劇場備品)を参照してください。
劇場棟利用に関するよくある質問(FAQ)

- 座席の変更や追加はできる?
-
一般席のレイアウト変更は基本的に不可です。ただし、オーケストラピット使用時は1階客席が168席減となります。
- 音響・照明設備は自由に操作できる?
-
基本的には施設スタッフが操作します。利用目的に応じた調整や演出は、事前打ち合わせで相談が可能です。
- 劇場棟内で飲食や物販は可能?
-
物販はホワイエのみ、飲食はラウンジ、ホワイエ、楽屋で可能です。
ホール内への飲食物持込は禁止、またホワイエはジュータン仕上げのため、飲食物等の持込による汚損は申請催者弁償となることに注意が必要です。
出典:沖縄コンベンションセンター 公式HP|各施設利用の諸注意について(2025/9/23参照) - 前日に準備で使いたいときの料金はどうなる?
-
イベント当日以外に準備等のために専用して利用する場合は、利用時間別の料金区分に従って「当日料金の5割相当額」が算定されます。
詳しくは沖縄コンベンションセンター 利用の手引き|施設利用料金表(P40~)を参照してください。
- バリアフリー対応は?
-
劇場棟内は2カ所の多目的トイレを完備し、車椅子対応の座席があります。
劇場の楽屋入口は車椅子用のリフトが配置され、来場者・出演者ともにバリアフリーに対応した施設となっています。
出典:沖縄コンベンションセンター公式HP|バリアフリー(2025/9/20参照)
参考:沖縄県バリアフリーマップ(沖縄コンベンションセンター)
実際に劇場棟を利用した人の声・レポート

劇場棟は、講演会や式典、演奏会など幅広いイベントに対応できる多目的ホールです。
ここでは、実際に利用した主催者の声(※実際の声を再編集した例)を紹介します。会場選びの参考にしてみてください。
主催者/利用者の口コミ抜粋
講演会主催者(教育関連団体)
大人数が入れること、音響や照明がしっかりしているのが決め手で選びました。
控室が複数あって登壇者の待機もスムーズでした。唯一気になったのは、搬入口がやや狭く、大型のパネル搬入時に少し工夫が必要だった点です。
式典主催者(地域イベント実行委員会)
来賓席や母子席など、座席のバリエーションがあり、幅広い来場者に配慮できました。舞台背面の開口部を活かして、セレモニーで海を背景にした演出を行えたのも好評でした。式典後の撤収もスタッフのサポートでスムーズに進められました。
演奏会主催者(オーケストラ公演)
残響時間がちょうどよく、オーケストラにも適した会場でした。サスペンションライトや花道の設置など、舞台演出の自由度も高く、希望していた通りの公演ができました。楽屋が充実していてリハーサル室もステージと近く、出演者からも使いやすいと好評でした。
観覧者の声|実際に利用した来場者の感想
劇場棟は多くのイベントで利用されており、観覧者からもさまざまな声が寄せられています。
(※実際の口コミを再編集したイメージ例です)
口コミ① 演奏会の観客小さめの会場ながら音響がクリアで、どの席からでも舞台が見やすい。
終演後は駐車場の混雑で出庫に時間がかかった。那覇以外からは公共交通が少なく、遠方から来る人には不便かも。



会場全体の雰囲気が厳かな印象で、式典にふさわしい舞台演出だった。座席の間隔が狭く、スーツなどフォーマルな装いでは長時間座っていると少し窮屈に感じた。



かなり広い施設だったが、会場内の案内表示が分かりやすく初めてでも迷わず入場できた。トイレがやや古く、かなり混雑していて利用に時間がかかったのが残念だった。
全体として、劇場棟は「音響や舞台演出の質が高い」「厳かで雰囲気がある会場」と好意的な意見が多かった一方で、「アクセス・駐車場」「トイレ設備」などインフラ面ではやや課題もあるため、主催者は来場者への案内や休憩時間の工夫などでフォローすると、より満足度の高いイベントにつながるでしょう。
まとめ|劇場棟を利用予定の方へアドバイス


劇場棟は、講演会・式典・演奏会など幅広い催しに対応できる本格的なホールです。
ここまで紹介した内容を踏まえ、利用時に特に押さえておきたいポイントは以下の通りです。
公共交通は終演時間によって利用しづらいケースあり。駐車場は混雑しやすいので事前案内を必須に。
ステージ後方、駐車場隣接の搬入口あり。
ただし大型トラック2台分以上の場合は調整が必要。(1台分の間口のみ)
花道・鳥屋・小迫りなどの舞台機構が利用可能。また常設機材は一通りレンタル可能。
特殊演出を行う場合は事前に申請の可否や条件を確認すること。
控室・楽屋は十分に確保されているが、利用割り当てや動線を早めに調整しておくと安心。
非常口・避難経路の確認は必須。
やむを得ず公演中の演出で誘導灯を消灯する場合は、届け出と誘導係員の配置が必要。
車椅子席の位置や動線を必ず事前に確認して案内に反映。
ホール内は飲食物持ち込み禁止。
またホワイエはカーペット仕上げのため、汚損等は主催者弁償となるので注意。
定員を超過した場合は定員の常態となるまで開演不可。
| 定員数 | 固定席 | 特別席 | 母子室 | 立ち見 | 合計 |
|---|---|---|---|---|---|
| 通常時 | 1,709 | 30 | 24 | 78 | 1,841 |
| オーケストラピット設置時 | 1,541 | 30 | 24 | 78 | 1,673 |
利用を具体的に検討する際には、公式サイトにある予約の流れ・利用の手引き・図面データを事前に確認しましょう。以下、ダウンロードリンクを参照してください。
また、「よくある質問」には検討前に知っておくべき内容がまとまっています。併せて目を通しておくと安心です。
劇場棟は「舞台設備の充実度」と「演目の映える環境」が大きな魅力です。
一方で、施設自体の築年数経過による座席やトイレなどの快適性、終演後の交通アクセスは弱点となりやすいため、運営側が事前に対策を打っておくことが重要です。
劇場棟の特性を理解し、適切な準備を整えることで、より円滑で質の高い運営につながります。
本記事がその一助となれば幸いです。











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